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2024.05.02

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「涙の女王」パク・ソンフン「自責の念と貧困が僕の原動力でした」

強烈な悪役演技…「少しでも気の毒に見てもらえたら」
「いまだにチョン・ジェジュンと呼ばれるが…着々とやっていったら僕の名前を取り戻すでしょう」



「じつは最近、悪口を言われたくなくて変装して外に出ます(笑)全部隠しているのに、僕が連れに話しかけると『チョン・ジェジュンだ!』と言うんですよ。」

Netflix話題作「ザ・グローリー 〜輝かしき復讐〜」で強烈な悪役を演じ話題になった俳優パク・ソンフンは、いまだに本名の代わりに配役の名前である’チョン・ジェジュン’と呼ばれる。道で彼に気づいた人は、チョン・ジェジュンという名前を言いながら驚いてヒソヒソと話し、それどころか最近最終回を迎えたtvNドラマ「涙の女王」の撮影スタッフでさえ’パク・ジェジュンさん’と間違えて呼んだりもした。

印象に残る演技で’名前を失くした俳優’となってしまったパク・ソンフンに、4月29日ソウル江南区論峴洞BH Entertainmentの社屋で会った。



パク・ソンフンは「ジェジュンと言われるのはむしろ面白い」「作品一つを終える度に、またほかの名前で呼ばれ、いつかは自分の名前を取り戻したりするのではないだろうか」と豪快に笑った。彼は「パク・ソンフンという名前はとても多いので芸名にするか悩んだ時もあったが、パク・ソンフンの中で一番有名な人になるという気持ちで一生懸命やって来た」と語った。「インターネットでパク・ソンフンを検索すると65名くらいいますが、それでも今は僕がその中では一番最初に出てきます。一番有名なパク・ソンフンになったと思うので、今はパク・ソンフンという名前を広く知らせるという目標を立て直さなければなりませんね。(笑)」

tvN歴代最高視聴率(24.8%)で最終回を迎えた「涙の女王」でもパク・ソンフンは重みのある存在感を示した。残酷な素顔を隠したエリート ユン・ウンソン役を演じ、大胆な演技を披露した。



能力と財力を兼ね備えたサイコパスという点でチョン・ジェジュンと似ているが、パク・ソンフンにとってユン・ウンソンは全く異なるキャラクターに見えたという。彼は「外的なスタイリングだけでなく、演じる時の発声や表情なども全く違うようにした」とし「ジェジュンは威嚇的に映らないようにしたかったので、セリフに高低を生かしながら怒っても語尾を強調したが、ドラマに緊張感を与える役割だったウンソンは抑えた口調で言葉の最初を強調した」と説明した。

ウォール街のアナリスト出身でM&A専門家のユン・ウンソンにとって人生の目標はホン・ヘイン(キム・ジウォン)たった一つだ。昔の初恋であるホン・ヘインを手に入れるため、あらゆる悪行もためらわない。パク・ソンフンは「ユン・ウンソンのことを少しでも切なく感じてほしかった」と強調した。「ホン・ヘインに『死んでも連れていく』と言った最後のシーンでとても多くの感情を感じたのですが、ユン・ウンソンの極端な愛も一つの愛のかたちなんだなと思いました。心苦しく気の毒に見えたらいいなという気持ちでした。」



大学卒業後、大学路の演劇舞台で活動し2008年映画『霜花店-運命、その愛』で端役としてデビューしたパク・ソンフンは「演技を始めた後、僕にとって最も大きな動力になってくれたのは自責の念と貧困でした」と明らかにした。俳優としてデビューした後、裕福な家庭に生まれたエリート役をよく演じたが、実際の生活は彼が演じたキャラクターとは全く違ったという。彼は「実は若いときに家庭の事情で苦労をたくさんした」と打ち明けた。

来月1日に韓国で放送されるtvNトークショー「ユ・クイズ ON THE BLOCK」を撮影しながら、7年余り映画「パラサイト 半地下の家族」に出てきた半地下の家と似たような場所で生活していたと告白したパク・ソンフンは「演技の授業で一番下手な生徒だったので上手になりたい気持ちで自らを責め立てながら、当面の生活費をしのぐために休まず大学路の舞台に上がった」と思い浮かべた。

「人前に立つと震えるので、それがとても嫌でした。僕が思うに、演技もクラスで一番下手でした。舞台に上がった時に、最初のセリフで友達がみんな笑ったこともあります。私は人の前に立つのが苦手なタイプですが、キャラクターを演じている時は他の姿を見せれることに喜びを感じていたし、夢に対する確信がありました」



「休むことを不安に思うタイプなので、牛のように休まず仕事をするタイプ」というパク・ソンフンは、今年最高の期待作のうちの一つとして挙げられるNetflix「イカゲーム」シーズン2に出演する予定だ。彼は作品や配役に対する言葉は慎みながらも「今まで見せてきたパク・ソンフンの姿とは確実に違うはず」と自信を表した。

次回作である映画『熱帯夜(原題)』の撮影の為にインタビューの翌日にタイ・バンコクに向け出国する予定だというパク・ソンフンは「麻薬の売人役で「涙の女王」のときより10キロほど減量した」とし「次は出来れば悪役は避けたい」と話した。「母が『顔も見たくない』、『あなたが出てくるとイラつく』、『お願いだからもうやめて』と言うんですよ(笑)元々ギャグに意欲があったのでコミック演技を特にやってみたいです。次は絶対にロマンティックコメディーをやりたいです。」




写真提供:BH Entertainment, tvN
出処:연합뉴스